ピックアップってどうやって選べばいいの?
毎度ご愛読ありがとうございます。
リペアスタッフの平です。
あなたがギターの改造を考えた時に一番に思いつく事は何ですか?
ピックアップ ピックアップ ピックアップ ピックアップ ピックアップ
そう、ピックアップの交換ですよね。
ピックアップは基本的に配線するだけで交換可能なので、
後で元に戻すこともでき、なおかつサウンドが激変するため、
簡単に「改造した!」感が得られやすい部分です。
しかし、いざ交換してやろうとネットで検索をかけてみると、
「めっちゃ種類あるやん」
となってしまうことでしょう。
そこで今回は、ピックアップ選びに役立つ豆知識を紹介していきます!
とは息巻いたものの、
正直全てのピックアップを知っているわけではありません。
さっき皆さんの声を代弁したように
ピックアップってめっちゃ種類あるんです。
これをひとつひとつ付け替えてサウンドチェックなんて
どこかの大富豪にしかできませんよね。
もし気になってるピックアップが搭載されたギターの音を聴いたとしても、
それを自分のギターに乗せた時に同じ音が出るとも限りません。
ギターの音は木材、ピックアップ、アンプによって作られるため、
自分のサウンドを追求することはまさに修羅の道です。
しかし、ピックアップのサウンド傾向を理解していれば、
そんな修羅道も迷わず進めるはず!
(ちなみにピックアップは文字数が多いので以後PUと表記します。)
①パッシブとアクティブ
まず大きな違いとしてパッシブとアクティブがあります。
ざっくり一般的なPUはパッシブタイプで、
プリアンプを搭載し電池が必要になるのがアクティブタイプです。
パッシブの場合、ボリュームやトーンで音を削って調節しますが、
アクティブでは特定の周波数帯域ごとのブーストとカットが可能です。
また、パッシブはPUで電流を発生させるのに対し、
アクティブでは電池の電流を利用するため、圧倒的にローノイズになります。
(そのためアクティブでは電池によっても音質が変化します!…ちょっとだけ。)
上記の2点を見るとアクティブの方が優れていますが、
信号の発生方法が全く違うためサウンドも大きく異なり、
かなり好みが分かれるところではあります。
あと電池の消耗を気にする必要もあります。
また、代表的なEMGなどのPUとプリアンプが一体なもの以外に、
プリアンプ単体にパッシブPUを組み合わせることも可能です。
いずれの場合もアクティブには電池が必要になり、
パッシブから乗せ換える場合は、電池を入れるスペースや、
その他コントロールの交換が必要になるので注意が必要です。
なお、アクティブの場合プリアンプによる音質への影響が大きいため、
今回はパッシブPUについて紹介していきます。
②シングルコイルとハムバッキング
次に大きな違いとして、シングルコイルとハムバッキングがあります。
省略してシングルやハムと呼ばれることが多いですね。
シングルは、その名の通り1つコイルで構成されているPUの元祖です。
(PUの構造については後述します)
ハムは、ノイズを軽減するために開発され、
シングルを2つ合わせた構造になっています。
ノイズの軽減以外に、ハムの方が出力が大きく低音が豊かですが、
その半面高音域のクリアさはシングルに劣ります。
高音域がきれいなクリーンサウンドから軽い歪みのクランチまで
シングルでも幅広く表現できますが、
音を強く歪ませたい場合は、ローノイズで音の太いハムがお勧めです。
(ハムの甘いクリーンサウンドも良き。)
しかし、シングルからハムへの乗せ換え(またはその逆)の場合、
ピックガードやボディの加工が必要になってしまうので注意が必要です。
余談ですが、コントロール部分にコイルタップ回路を搭載することで、
ピックアップを交換せずにハムをシングルのように切り替えることもできます。
しかし、コイルタップでは完全にシングルの音になるわけではなく、
あくまで疑似的なシングルにすぎません。
といったところで今回はここまで。
次回はマグネットとワイヤーについてです。
つづく。
修理・調整・改造のお問い合わせは当店にて承っております。
お電話もしくは、こちらの専用フォームからお気軽にお問い合わせ下さい。
Tel 078-222-7721 (受付時間 10:00-19:00 ※日曜定休)
〒651-0093 兵庫県神戸市中央区二宮町2-6-18 1F
ディバイザー製品専門店 SOAR MUSIC バッカス堂
取扱ブランド Bacchus / Momose / STR / Headway 他
One thought on “ピックアップってどうやって選べばいいの?”