ギターのポットの選び方

その他

1.ポットの規格について
2.ポットのシャフト部分
3.ポットのバリエーション

 ポット(Potentiometer)とは、ギターやベース、エフェクターやアンプに
取り付けられている部品のことで、主にVOLやTONEといった箇所に使用されます。
 通常はノブ(Knob)と呼ばれる部品を取りつけて使用します。

 ミリ規格とInch規格が存在し、ハイエンドと呼ばれるメーカーや、
メーカーの上位ラインなどには主にInch規格のポットが使用されます。
(CTS、BOURNS等のメーカー品が定番です。)

左がミリ規格(7㎜シャフト) 右がインチ規格

1.ポットの規格について

 ミリ規格とインチ規格の一般的な違いといたしましては、
シャフトのねじ切り部の太さと、ノブ取り付け部のギザギザ部分の間隔がことなっています。
Inch規格:3/8inch(約9.5mm) ノブ取り付け部:ギザギザ部分が細かい
ミリ規格:7~8㎜       ノブ取り付け部:ギザギザ部分の間隔が広い
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 インチ・ミリ規格問わず、ギターやベースに使われるポットにつきましては、
主に約16φのものと、約24φのものが使用されます。

 16φのポットは比較的低価格帯のモデルに採用されることの多いポットですが、キャビティの大きさ次第では高級モデルにも採用される場合がございます。
 その際はCTS製の16φポットや、BOURNS製の16φポットが使われる場合が多いように思います。

左16φ                      右24φ

2.ポットのシャフト部分

 またシャフト部にもスプリットシャフトと、ソリッドシャフトの2種が存在します。(ほかにもシャフト自体が無いものや、ドライバーで操作するトリマーポットがあります。)
 通常のギターやベースで使用されるものはスプリットシャフトタイプのものがほとんどです。
 バレルノブやハットノブ、スピードノブなどのノブ自体にギザギザが切り込まれているノブの場合は、ポットのギザギザの部分と形状を併せる必要があります。

左:ミリ規格スプリットシャフト 右:インチ規格スプリットシャフト


 ソリッドシャフトタイプのものは、アクティブ回路を搭載したベースやエフェクターやアンプに主に使用されます。
 このタイプには横からイモネジや六角レンチによるネジで固定するタイプのノブのみが使用可能です。

ソリッドシャフト

3.ポットのバリエーション

 ギターやベースに使われるポットには、様々なバリエーションがあります。
もっとも使用頻度が高いものではスイッチポットが挙げられます。

 スイッチポットにも2種類のバリエーションがあり、ノブを引っ張り上げることでスイッチが切り替わるプッシュプルタイプのものと、ノブ押し込むとにスイッチが切り替わるプッシュプッシュ(プッシュロック)タイプがあります。
 咄嗟の切り替え易さにおいてはプッシュプッシュタイプのものに軍配があがりますが、耐久性の面ではプッシュプルタイプが勝る印象があります。
 主にコイルタップや、キルスイッチ(音を一時的に消すためのスイッチ)等に使用されます。

左:スイッチポット    右:通常のポット


 一般的にはスイッチポットのサイズとしてまは16φのものが主流ですが、
CTS等のスイッチポットでは24φのものも存在します。

CTS製24φポット

 その他でよく使用されるポットとしては、2連ポットが挙げられます。

2連ポット

 また2連ポットにもバリエーションが存在し、2軸2連ポットと見た目からは違いの判らないバランサーポットが存在します。
 2軸2連ポットはノブにも専用の形状のノブが必要になり、ソリッドシャフトのものしか存在しないと思われます。

2軸2連ポット

 これらのポットは主にベースのアクティブサーキットに使用される為、
センタークリックと呼ばれるノブが中央の位置に来た時に一度動作が重くなるタイプがよく使用されます。

 また、アクティブ回路内や、エフェクター内部に使用されるポットとして
トリマーポットがあります。

トリマーポット

 トリマーポットは主にドライバーを使用して調整しますが、
この部分はメーカーによって厳密に設定されている場合も多く、
また破損もしやすい部分ですので取り扱いには注意が必要です。

 楽器によくつかわれるポットについてまとめてみました。
その他今後も追記していく予定となっておりますので、
ご参考にしていただけましたら幸いです。

 何卒よろしくお願いいたします。