リペア作業風景~特殊加工~

リペア作業, 調整作業



毎度ご愛読ありがとうございます。
リペアスタッフの平です。


この記事を読んでいる方はきっと
楽器における調整の大切さは理解して頂いているかと思います。

調整するとしないとではサウンドもプレイアビリティも段違いです。

エレクトリックの楽器は比較的調整が容易にできるため、
簡単な調整であれば誰でもできます。

日頃のこまめなメンテナンスはとても大切です。


しかし、楽器によっては特殊なパーツを使用していたり、
難しい調整が必要だったり、素人には手に負えないこともしばしば…

今回のお相手もなかなかの曲者です。




こちらは70年代後半に製作されたIbanezのギター。

40年前に作られたと考えるととても状態のいい機体です。


しかし、ネックが若干波打っており、
3~5フレット付近で音詰まりしてしまいます。

通常この様な場合は、トラスロッドを調整するか
弦高を上げて対処しますが、

ロッドではストレートにできず…
次は弦高を、とブリッジに手を伸ばすと、



Ibanezのオリジナルパーツで特殊な構造をしているのですが、
なんと調整用のネジが回らないではありませんか!

しかもネジ山が折れてしまっています。

交換パーツが手に入ればいいのですが、
古い機体のため困難でしょう。

このままでは調整出来ないので
他の方法で弦高を上げるしかありません。


このブリッジはサドルパーツの下に
もう一つ別のパーツが埋め込まれており、
ボディにネジ止めされています。

つまり、ボディとの間に高さを出す
シムをかましてやれば万事解決です!


まずは糸のこ盤で端材を適当な大きさにカット。


今回はローズウッドの端材を使用。
贅沢です。


シムにもネジ穴を開けボディにポイ。


このままでは弦高が少し高かったので、
シムの厚みを目的の弦高になるまで削り、完成です!


これでひとまずは調整完了ですが、
今後弦高の調整が必要になった場合は
またシムをいじらなくてはならないので大変ですね…


古い楽器のメンテナンスは大変ですが、
それに見合うくらい価値のあるものですし、
思い出の詰まったものなら尚更大切にしたいですよね。


大切なビンテージギターの調整も
ぜひ当店にお任せください!!



修理・調整・改造のお問い合わせは当店にて承っております。
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