毎度ご愛読ありがとうございます。

リペアスタッフの平です。

 

ギターのヘビーユーザーの方なら誰しもが悩まされる問題、
それはフレットの摩耗です。

フレットは金属と言えど、すごく柔らかくできており、
その素材にはニッケルシルバーという合金を使用しています。
身近なところでは食器のフォークにも使われています。

フレットの特性上、加工性の高いニッケルシルバーを使用していますが、
そのため、フレットの摩耗というリスクが伴い、
長年使っているとフレットがへこんでしまい、ビビりや音質劣化が起こってしまいます。

また、軽度の摩耗であればすり合わせを行うことで解消できるのですが、
深く削れている場合や、すり合わせを繰り返しフレットに高さがない場合は、
フレットを新しく打ち直す必要があります。

 

ということで今回はフレットの交換を行っていきましょう！

まずはさっそく削れたフレットを抜いていきます。

喰切という工具を使い、引っこ抜くのではなく隙間に入れて押し上げる感覚で
指板とフレット溝を傷つけないよう慎重に抜いていきます。

 

全て抜き終わりました。

このタイミングで指板のすり合わせを併せて行えば
よりまっすぐ綺麗に仕上げられます。

 

続きまして、今度は新しいフレットを打っていきます。

しかし、今回のギターは指板の端にバインディングが施されていますので、
それに合わせて新たに打ち込むフレットのタングの端をカットしなければなりません。

フレットの頭（ビート）の底面が指板に密着できるように
１ｍｍも残さずタングをカットし、ヤスリで平面にします。

実質この作業が一番大変です。
なのでここの作業風景はバッサリカット！（カットだけに）

 

・・・・・、

 

 

はい、すべて打ち終わりました。
すでにフレットの端も整えています。

 

次はフレットのすり合わせを行います。

新しいフレットを打ったところですが、 指板の反りやフレットの個体差のせいでやはりガタつきがあるので、
最小限のすり合わせを行います。 最後にエッジの処理をし、磨き上げれば完成です。

 

これでつるつるピカピカのストレスフリーなギターちゃんに生まれ変わりました。

フレット交換やその他リペアもぜひ当店にお任せください！

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